前穂高岳・奥穂高岳 長野県南安曇郡安曇村 平成14年8月20日〜22日

久々の北アルプスに入山です。今回は前穂高岳から奥穂高岳への縦走を計画しました。アルプス三大急登のひとつ、重太郎新道から吊尾根にかけてのルートは、下界でのストレスを発散させてくれるには十分すぎるほどのハードなコースでした。あわよくば、前穂・奥穂・北穂の「ワンデー穂高三縦走」が出来ればと思い、狙っていたのですが・・・。

参加メンバー:大槍太郎(単独行)

(1日目 上高地〜河童橋〜風穴〜岳沢ヒュッテ 歩行時間:2時間)

  

午前9時30分、平湯温泉・村営あかんだな駐車場に着く。
いつもは長野県側の沢渡駐車場を利用するので、この「あかんだな・・・」は始めての利用である。
駐車場に車を停め、身支度を整えてバスターミナルに向かう。
上高地行きのバスは、ウイークデーにも関わらず、補助席を利用する程の混雑を見せた。
お盆休みが終わったとはいえ、まだまだハイシーズンなのである・・・。

  

午前10時30分、上高地バスターミナルに到着。
梓川沿いの遊歩道から穂高の山並みを見上げる。
残念ながら、稜線は雲に隠れてしまっていた。
登山者と観光客で混雑する河童橋を足早に通り抜ける。
お盆過ぎのこんな週の中日でこれだけの人出。
お盆はいったいどうなっていたのだろう・・・。

  

今日は梓川右岸からアクセスする。
いつもは左岸側からの入山が多いので、ちょっと新鮮・・・。
明神池に向かう自然観察路の木道を歩く。
上高地の喧騒が嘘のように静かになった・・・。

  

自然観察路の脇にひっそりとある岳沢の登山口。
静かな山歩きのスタートだ・・・。
誰もいない登山道をゆっくりと歩く。
今日の行程は岳沢ヒュッテまでの2時間足らずなので、足慣らしにのんびりと山の空気を吸いながら歩くことにした。
樹林帯から垣間見る青空が嬉しい・・・。

(※注)岳沢ヒュッテから次の穂高岳山荘までは山小屋はない。
一日で穂高岳山荘まで歩くのはかなりの労力を要すると思われる・・・。


  

先程から「キュッキュッ・・・」という声が聞こえると思ったら、猿の群れにバッタリと遭遇した。
登山道を占領していた猿たちは、こちらの姿を見つけるとサッと森や木の上に避けてくれた。
日光の不良猿などの報道を見ているので、相変わらず礼儀正しい北アルプスの猿たちに感謝。
ただし、あまり目を合わせるなどの行為は避けた方が無難・・・。

しばらく歩くと風穴が現れた。
まさに「天然クーラー」である。
岩の間からの冷たい空気が心地良い。
しばらく小休止・・・。

  

暗い樹林帯を抜けた。
眼下には上高地が一望できる。
遠くに大正池や帝国ホテルの赤い屋根も確認することができた・・・。

    

岳沢のガレ場を横切る。
ちょうどお昼になっていたので、ここで大休止とした。
登山道を少し離れ、適当な場所で腰を下ろす。
今日の昼食は、金ちゃんラーメンとおにぎり。
久々の北アルプスということもあり、行動食を奮発しようと思ったのだが・・・。
いつものようにコンビニで購入したものをモソモソと食べる。
コンロのガスを極寒冷地仕様のものに変更した。
今までは火力の弱さに閉口していたのだが、さすがに「極・・・」だけあって火力は強いようだ。
名古屋の「駅前アルプス」にて380円で購入・・・。
上高地の俯瞰を楽しみながら食休み・・・。

    

昼寝でもしようかと思ったのだが、早くビールも飲みたいし・・・。
先を急ぐことにした・・・。
最後の急登を登ると、赤い屋根の岳沢ヒュッテが見えてきた。
岳沢をトラバースし、ヒュッテに到着・・・。

岳沢ヒュッテ
1泊2食付¥8500


    

ザックを降ろし、まずは生ビールといこう・・・。
生ビールセット(大ジョッキと枝豆で1000円)を早速注文した。
久しぶりに北アルプスに入山できた事を祝し、一人乾杯する・・・。
「グビグビ・・・クゥ〜」、堪らない・・・。
ヒュッテの日当たりの良い大きなテラスに座り、眼下の上高地を愛でる。
寒さを覚え、フリースを着込み、ちょっとウトウト・・・。

  

午後5時、夕食が始まる。
素朴な山小屋らしいメニューだ。
奮発して真澄のワンカップを注文してしまった・・・。
「グビグビ・・・クゥ〜」、堪らない・・・。
明るいラウンジはついつい長居をしたくなるような空間・・・。

  

夕食後、テラスに出てみると、ガスが上がっていた。
先程まで見えていた上高地も、西穂の稜線もガスに隠れてしまった。
部屋は6人部屋に入ることができた。
悠々と布団1枚に包まって、午後8時には熟睡。
Zzz・・・。

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