八甲田大岳(1585m) 青森県青森市 平成14年7月5日

今回の東北旅行のメインイベントである八甲田大岳登山日。不安定な天候が続いていたのですが、運良くお天気が回復しました。新田次郎の小説や、映画の舞台になった八甲田山はすぐ目の前です・・・。

参加メンバー:かえる@ぴょん、大槍太郎

(酢ヶ湯〜登山口〜仙人岱〜小岳・高田大岳分岐〜鏡沼〜八甲田大岳山頂〜大岳避難小屋〜上毛無岱〜下毛無岱〜酢ヶ湯)

    

午前4時30分、昨日からの快晴が続いている。
早速、準備に掛かることにしよう。
酢ヶ湯を横に見ながら登山口へと向かう。
下山後の酢ヶ湯での入浴が楽しみである・・・。

    

登山口は、酢ヶ湯から歩いて5分ほどのところにある。
今回のコースは、八甲田大岳を中心とした周遊コースで設定をした。
しばらくはブナと白樺の混ざる林の中を、飛び石伝いに登っていく。
途中、樹林の間から南八甲田の山並みを望むことが出来た。

    

登山道の脇にあったブナには、熊の爪あとが生々しく残っていた。
先日の燕岳登山の折、本物を見ているだけに怖い。
熊よけの鈴をワザとらしく鳴らす・・・。
沢を渡河する地点で、硫黄が噴出していた。
八甲田山は活火山である。
その恩恵で、麓には名湯がたくさんあるのだ。
よく調べれば、この河原のどこかに温泉でも沸いているのではないだろうか。
景色も開けてきて、急登の疲れが吹っ飛ぶ。

  

少し、足場の良い場所に出た。
渓流の流れで顔を洗うことにした。
「つ・つ・冷たい・・・」。
雪融け水の切れるような冷水で生き返る。
ふと振り返ると、岩木山が雲の間から薄っすらと浮かんで見えた・・・。

    

しばらく歩くと仙人岱に飛び出した。
広い高層湿原である。
時間があったので、仙人岱ヒュッテに足を延ばした。
小高い丘に建つ小屋は、作りもしっかりしていて、とても無人小屋とは思えない。
トイレを借りるついでに、内部をチェックする。
一度は泊まってみたい小屋である。

仙人岱ヒュッテから、もとのルートに戻るとすぐに、八甲田清水が湧いている。
ひしゃくで湧き水を飲んでみた。
「美味い!」。
今回の旅行では、各地で名水を飲む機会があったのだが、この八甲田清水がトップであった。
ぴょん子隊員もまったくの同意見だった・・・。

    

仙人岱からは、正面に小岳を望みながらの木道歩きとなる。
ポクポクという足音と、カッコウやウグイスの鳴き声だけが聞こえる静かな時間・・・。
湿原にはたくさんの花が咲き、度々足を止めることになった。
雪渓が現れた。
1500mにも満たない地点での雪渓の出現に驚く。
やはり東北の山に来ているんだということに改めて自覚をする。
ぴょん子隊員は、初めての雪渓歩きを楽しんでいた・・・。


八甲田大岳その2へ続く