仄仄山岳会ニュージーランド遠征(平成15年11月1日〜8日)

憧れのニュージーランドトレッキング。しかし仕事の調整が付かず、半ばあきらめムードが漂っていたのですが、出発1週間前に奇跡的にスケジュール調整ができ、ドタバタしながらチケットの手配などを完了。やや「海外逃亡的」に日本を脱出しました。いよいよ長年の夢、ニュージーランドトレッキングに出発です・・・。

参加メンバー:かえる@ぴょん、大槍太郎



ニュージーランドトレッキングは長年の夢であった。
北アルプス山小屋時代、僕の親方から、「ニュージーランドの山小屋は世界一だ!」という話をよく聞いていた。
一度は行ってみたいと思っていた。
1年半ほどかかって貯めた「500円玉貯金」も20万円ほどになった。
「行こう!」。
そう思い立って、隊長と仕事のスケジュール調整に入った。
しかし、はっきり言って、昨日までピンとこなかった今回の旅行。
1週間前まで本当に行けるのかどうかも定かではなかった。
仕事のやりくりを何とか付け、やっと目処が立った。
実は荷造りも出発当日にする慌しさ。
名古屋空港より、11月1日午後5時30分発のニュージーランド航空94便にて機上の人となる・・・。

    

飛行機に乗るのは好きなのだが、長時間の空の旅は辛い。
国際線の限界点はシンガポールぐらいで、それ以上は拷問にも等しい。
旅行好きの2人だが、それぞれに志向が違う。
僕はもっぱら国内派、P子は海外志向がもの凄く強い。
海外旅行などはグズグズしている僕を置いて、お友達とさっさと出かけてしまうことが多い。
今回は珍しく目的地が一致しての旅なのだが、果たして耐えられるだろうか?。
旅慣れしている隊長はまったく長い空の旅も問題ないようだ。
ウエルカムドリンクのワインから始まって、最初の夕食もすべて美味しく頂いたようだ。
そして安息の地で勝手に寝てしまった・・・。

  

辛い夜が終わった。
寝たのか寝てないのか分からない状態。
窓の外には水平線から上がる朝日が眩しい。
朝食が出された・・・。



    

現地時間の午前8時30分、オークランドに到着した。
ちなみに、日本とニュージーランドの時差は4時間である。
日本はまだ午前4時半である。
まずは空港内のニュージーランド銀行で両替をした。
現在のレートはNZ$約70円である。
ちょっとお金持ちになった気分。
国際線からシャトルバスで国内線に移動。
国内線の待合室で次のクライストチャーチへの便を待つ・・・。

  

午前11時45分発のクライストチャーチ行き517便に乗る。
1時間半ほどのフライトのため、お昼時にも関わらずコーヒーとクッキーしか出ない。
お腹が空きました・・・」。

    

午後2時50分、クライストチャーチに到着する。
次のクイーンズタウン行きの便まで50分弱あるので、急いで空港内のレストランに飛び込む。
ビザとパスタとビールで腹ごしらえをする。
この時初めてニュージーランドビールを口にする。
午後2時50分、クライストチャーチに向け出発・・・。

    

今度はクイーンズタウンまでの1時間の旅。
いい加減に飛行機が飽きて来た。
窓からの景色がだんだんと変わってきている。
都会でもひじょうに緑の多い国ではあるが、クイーンズタウンが近づくと明らかに大自然の様相を呈してきた・・・。

    

午後3時40分、クイーンズタウン到着。
サザンアルプスに囲まれた静かな空港・・・。

  

    

少し市街地を車で回り、今日の宿である「コプソーン・リゾート・レイクフロント」に入る。
ワカティプ湖畔にあるホテルで、落ち着いたバンガロー調の玄関は好感が持てる。
チェックインをし、部屋に入る。
ちょっとコンパクトだがまあまあのツイン・・・。

    

本当なら部屋で落ち着きたいところなのだが、明日からのトレッキングの説明会(グリーフィング)が午後5時30分からあるためにそうもしておられない。
旅装を解いて、慌ててシャワーをし、街まで歩く。
ホテルから5分ほどで街のメインストリートに出る。
クイーンズタウンは小さな街だ。
街の外れ、ショットオーバー通りとキャンプ通りの角、「THE STATION」に到着。
この建物の最上階に今回参加をする「Routeburn Track Guided Walk」のオフィスがある。
通常、ニュージーランドの山を歩く場合、日帰りを除き、山中で1泊以上する場合、かならず予約が必要となる。
予約なしの飛び込みで山小屋を利用できる日本とは事情がかなり違う。
最初は個人ウォークをしようと思っていた。
その場合、DOC(Department of Conservation)という自然・環境関係の行政機関へ申し込みを行わなければならない。
そして「ハットパス」という山小屋の利用券を入手し、はじめて入山ができるのだ。
かなり面倒臭い。
P子に「やれ!」と言って命令をしたのだが、現地の役人とのやりとりが上手くいかなかったようで、途中から「面倒だからいやだ!!」と放棄されてしまった。
結局、手続きなどのわずらわしくないガイドウォークを申し込んだという訳。
スライドを見ながらコースや持ち物などの注意点を聞く事になる。
明日からの山行は僕らの他に日本人の男性が1名の合計3名という小パーティーになるようだ・・・。

    

  

オフィスでのグリーフィングが終わり、夕食までの間を街ブラをして過ごす。
クイーンズタウンは日本の軽井沢のような避暑地。
こじんまりした市街地は1時間ほどで1周出来てしまう。
僕が好きなスポーツブランド「カンタベリーオブニュージーランド」の専門ショップを物色し、ラガーシャツやTシャツを数点購入。
またアウトドアショップで現地のヒットメーカー「アイスブレーカー」のフリースなどを見て回る・・・。

    

    

    

    

    

午後6時30分、蒸気船桟橋のすぐ近くにあるシーフードレストラン「ボードウォーク」に入る。
人気店なので週末ということもあり予約を入れておいた。
ここはクリントン元大統領も訪れたお店らしく、ちょっとアダルトな雰囲気が漂い、客層も僕らが一番若かったように思う。
伊勢海老やサーモンを中心としたコースを注文し、明日からのトレッキングについての最終打ち合わせを行う。
今の時期のニュージーランドは日照時間が長い。
午後8時くらいになっても外は明るい
どんどんと出てくるコース料理。
全体的に量が多い。
やや若干酒量が多かったようで途中から何時もの精神論などの泥臭い話で終始、P子を怒らせる・・・。

    

午後9時頃、レストランを出る。
湖面に反射する夜景が綺麗だった。
街のコンビニで「スタインラガー」というニュージーランドビールとミネラルウォーターを購入する。
ハードロックカフェの前をふらつきながらホテルに帰る・・・。


その2に続く