第2日目からの続き

(第3日目 穂高岳山荘〜涸沢岳〜ザイテングラード〜パノラマコース〜涸沢ヒュッテ〜本谷橋〜横尾〜徳沢〜明神〜河童橋〜上高地バスターミナル  歩行時間:7時間)

    

午前4時、早出の仕度の音で目が覚める。
ロビーへコーヒーを飲みに出かける。
大窓からは山並みが赤く染まりかけているのが見えた・・・。
スリッパを履いて表に出てみる。
今日もお天気は良さそうだ・・・。



奥穂のピークに向かう登山者のヘッデンのライトが続いていた。
頂上でご来光を見ようとすでにたくさんの人がピークに向かっている。
それをテラスから仰ぐように見る・・・。

    

テラスに並ぶ三脚の林・・・。
僕も三脚を立て、日の出の瞬間を待つ。
午前5時12分、穂高の夜明け・・・。

  

午前5時20分、いちばん最初の回の朝食を食べることができた。
ほう葉味噌が付いてくる穂高岳山荘の朝食。

  

午前6時、身支度を整えて出発する。
まずは涸沢岳へピストンしよう・・・。
山荘にザックをデポし、空身でピークへと向かう。
ザイテングラードとの分岐からザレた急登を一気に登る・・・。

  

空身とはいえ、朝一番の急登はちょっと辛い。
山荘から20分、涸沢岳3110m山頂に到着・・・。

    

    

山頂から360度のパノラマを楽しむ・・・。
北穂から大キレット、そして槍ガ岳。
いつ見てもカッコいい・・・。
無性に大キレットを歩きたくなった。
昨日は見えなかった西穂の山頂も今日はハッキリと見える。
ぐるりと見渡す北アルプスの景色は、パキッと冷えた空気で一層映えて見えた・・・。

    

名残惜しい山頂を後に下山を開始。
今日の行程も長い・・・。
山荘から7時間、一気に上高地まで下る。
山荘にデポしておいたザックを引き取り、ザイテングラードを下る・・・。

    

    

    

ザイテングラードもなかなか高度感のある道である。
スピードを上げようと思ったが、すれ違いのために待機をすることが多くなった。
今日も穂高を目指す登山者は多いようだ・・・。
ザイテングラードを過ぎ、お花畑から涸沢槍を見上げる。
雲ひとつない青空をバックに、円錐形の涸沢槍が一層尖って見えた・・・。
パノラマコースをセレクトし、雪渓をトラバースするように涸沢ヒュッテに向かう。
迫力のあるカールから穂高の山並みを何度となく見る・・・。

    

「ん?何だ?」。
みんなが集まっている。
「あ!ワッハッハ・・・!」。
猿が岩の上で毛繕いをしていた。
仲良く交代で毛繕いをする姿が面白い・・・。
そんな猿たちの横を通ると涸沢小屋が見えてきた。
新築された涸沢小屋を見るのは初めてだ。
すごく綺麗になっている・・・。
昔は掘っ立て小屋みたいだったのに・・・。

    

涸沢小屋の分岐から涸沢ヒュッテに向かう。
作業中の人影に懐かしい人を見かけた。
「ダンプさんだ!」。
一昨年、美ヶ原温泉でお会いして以来だ・・・。
相変わらずの迫力のある風貌。
ご挨拶をしてヒュッテを通過する・・・。
北尾根方面へのパノラマ新道は、直接徳沢に抜けるルート。
しかし、今日は先を急ぐので通常の本谷への道を進むことにする・・・。

    



木々の間から槍に続く稜線を確認する。
あの尾根の向こうは槍沢だ。
9月には槍沢から槍ガ岳を目指す予定である・・・。
単調な樹林帯を下ると、川の音と共に本谷橋が見えてきた。
本谷橋を渡ると横尾はもうすぐだ・・・。


横尾から上高地への道は、ヒートアップした頭をクールダウンさせるにはちょうど良いルートかもしれない。
「山の人」から「街の人」へ戻る瞬間が近づいてきた・・・。
午後2時、上高地バスターミナルに到着した。


念願の前穂高岳から奥穂高岳への縦走をすることができた。
想像以上の厳しいルートだった重太郎新道から吊尾根。
満足感が全身を貫き、心地良い筋肉痛を楽しみながら山の思い出に浸りたい、そんな気分だ・・・。



次回はぴょん子隊員との白馬三山縦走レポートです。
お楽しみに・・・。





下山後は、ゆっくりと平湯の湯を楽しみたい・・・。
平湯バスターミナル近くにある、「ひらゆの森」へ向かう。
たくさんの露天風呂を森林浴を楽しみながらすべて制覇。
白濁したお湯は日焼けした腕にちょっとはちょっと痛かった・・・。


ひらゆの森

営業時間 午前10時〜午後9時
入泉料¥500





登山道で出会った花

    

    

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