仄仄山岳会報告・銚子ガ峰(平成16年7月9日〜10日)

一昨年に一度計画を立て、雨天のために途中で撤退をした「銚子ガ峰」にリベンジします。今回は今月25日にお邪魔をする、旧名トレメンバーの皆さんとの「木曽駒ケ岳山行」のトレーニングと、ぴょん子が新しく購入をした山靴のお披露目山行を兼ねています・・・。

参加メンバー:かえる@ぴょん、大槍太郎

    

今月25日に迫った旧名トレメンバーの皆さんとの「木曽駒ケ岳山行」。
本格的な山歩きは、昨年の「ニュージーランド」以降、まったくといってよいほどしていない。
最近は不規則な仕事ゴルフ三昧に明け暮れており、体力の低下が懸念される。
今回は珍しくぴょん子も参加を表明しており、これでは夫婦揃ってバテバテの惨めな姿を千畳敷カールにさらけ出してしまう。
予行山行へ出かけよう!!」。
週末に珍しく連休が取れ、ぴょん子も休みを合わせることができたので、奥美濃方面の山へ出かけることにした。
今回は、一昨年に雨で断念をしてから長らく放置プレー状態にしていた秀峰「銚子ガ峰」をターゲットにする。
7月9日午前5時、下降傾向の天気予報を物ともせず、勢いで自宅を出発。
今日は長距離初体験の僕の仕事車「ちび太」を登場させる。
低燃費とチョコマカした走りで最近はほとんど僕の足と化している。
東名名古屋インターから高速の人となり、快調に進む。
お腹が劇的に空きましたぁぁぁ!!!」。
途中、名神尾張一ノ宮パーキングのコンビニで朝食用のおにぎりやパンを大量に買い込む。
車は低燃費で経済的でもドライバーやナビゲーターは高燃費の不経済である・・・。

    

東海北陸道・白鳥インターを降り、国道156号線からウイングヒルズ方面へ向かう。
スキー場を越え、石徹白集落の白山中居神社から林道を渓流沿いに進む。
午前7時30分、白山石徹白登山口に到着。
20台ほどのスペースの駐車場と、綺麗なトイレがある。
ここから一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰、別山を経由し、白山へ通じる縦走路が始まる。
銚子ガ峰はその稜線上のピークである・・・。

  

ぴょん子は先日、栄の「好日山荘」で購入した「Lowa」という山靴をデビューさせた。
25日の木曽駒山行をかなり意識したものと推測される。
銚子ガ峰へは、まず420段の階段が待ち受けている・・・。

    

息を切らして階段を登りきると、国の天然記念物である「石徹白の大杉」が鎮座している。
樹齢1800年の大木の迫力は見事。
大木フェチのぴょん子は早速、樹液を吸いにいく()。
ぴょん子との比較でこの大杉の大きさをご理解頂こうと思ったが、ぴょん子は相当なチビなので、あまり参考にはならない・・・。

  

大杉から20mくらい下ったところに「熊清水」という水場がある。
死ぬほどに冷たい雪融け水で、飲むと甘みすら感じる。
ペットボトルを一杯にすることにした・・・。

    

しばらくは緩急を繰り返す稜線を進む。
ブナの森に入り、緑のシャワーに圧倒される。
奥越の山にはブナの森が発達しており、名古屋近郊の山では見られない風景である。
木々の間から銚子ガ峰の山容がチラリと見えた・・・。

    

目の前に崖のような急斜面が現れた。
おたけり坂」という、このコース最大の登りである。
ホールドは以外にしっかりとしているので危険なことはない。
雨宿りの岩」を通過すると、おたけり坂も終わりが近い。
登り切ったところで「シャリバテ」となり、おにぎりを頬張ることにした・・・。

    

途中、怪しかった天気も回復傾向にあるようだ。
再び現れた銚子ガ峰のピークの上が青空に変わった。
熊笹のフラットな道を進むと、神鳩避難小屋に到着する。
2年前に立て替えられたこの小屋は、木の香りもまだしっかりと残っており、清潔この上ない。
地元の有志で管理をしており、食料さえ用意があれば、すぐにでも宿泊できる設備も常備されている。
機会があれば一夜を過ごしてみたいところだ。
70m下ったところ(約2分)には水場もある・・・。

    

神鳩避難小屋を通過し、笹ユリも咲く熊笹の道を進む。
いよいよ森林限界を越えた。
1748mの銚子ガ峰の前衛峰が見えてきた。
乗鞍岳方面を振り返る・・・。

    

母御石のある前衛峰を越え、鞍部から銚子ガ峰への最後の登り返しに挑む。
笹の草原のピークへの道は展望も良く、楽しい道だ。
登山口から3時間1810m銚子ガ峰山頂に到着する・・・。

    

ピークからは360度の展望が開ける。
目の前には、一ノ峰二ノ峰三ノ峰から別山へ続く、白山への縦走路から、赤兎山から薄っすらと形の良い荒島岳も見ることができる。
残念ながら、北アルプス御岳乗鞍岳は雲の中だった・・・。

    

たくさんの赤とんぼが飛ぶピークで惰眠を貪る。
朝が早かったということもあり、いつの間にか熟睡をしてしまう。
1時間ほど、誰もいないピークでグダグダと過ごし、名残惜しい銚子ガ峰を後にする。


久々の山歩きは、やはり日頃の運動不足には応えた。
でも、心地よい疲労感と軽い筋肉痛は、山歩きの醍醐味。
7月25日の木曽駒ケ岳山行が楽しみだ・・・。



下山後のお話