山の疲れと汗を温泉で流そう。
おばあちゃんの家に行くと必ず立ち寄る、「九頭竜温泉・平成の湯」へ。
アルカリ性単純泉のお湯はちょっと熱め。
露天風呂でゆっくりと1時間を過ごす・・・。
昨年の秋以来のおばあちゃんの家。
ガラガラっと玄関の扉を開けて今は誰も住んでいない家に風を入れる。
「腹減った、腹減ったぁぁぁ〜♪」。
いよいよ夕飯である。
今日の食材は、地元の農協で入手した。
メニューは、鯖の丸焼き、から揚げ、冷奴、鯖寿司、野菜サラダ・・・。
特に鯖の丸焼きはこの地方の名物。
冠婚葬祭では必ず出されるご馳走だそうだ。
三国で上がった鯖は脂も乗って美味い。
鯖寿司(バッテラ)も最高。
豆腐の美味しさも、水の豊富な和泉村ならでは・・・。
ビールから始まったアルコール摂取も、おつまみの豊富さからピッチも進む。
午後8時には完全に出来上がった我々は、山歩きの疲れも増幅され、倒れるように寝てしまった。
気温が段々と下がってきた。
外は信じられないような静けさ。
夕方から振り出した雨が、夜半から強くなったような気がする・・・。
以後、朝まで割愛・・・。
「朝だ朝だ〜よぉぉぉ〜♪」。
午前5時30分、爆睡の隊長を置き去りにして近所を散歩する。
低く下がったガスが、今日の好天気を予想させる。
「いつまで寝ているのだ!!」。
ジャンピングニードロップで隊長を叩き起こすが、本気で逆襲されて少々ビビる。
朝ごはんを食べよう。
昨日入手したロールパンと卵スープとサラダとトマトジュースと牛乳で朝食とする・・・。
おばあちゃんの家を綺麗に掃除をして出発する。
今日の予定はまだ何も決まっていない。
近くにある「道の駅・九頭竜」へ立ち寄ろう。
ここの管理センターで情報収集及び草餅とエゴマアイスを入手・・・。
さてさて情報収集の結果は・・・。
曹洞宗大本山永平寺へ行こう。
永平寺はご存知の通り、今から約760年前、道元禅師によって開かれた座禅修行の道場。
実は僕が通っていたA学院大学は曹洞宗の学校で、1回生の時には「宗教学」という授業(必須科目)があった。
本当ならばその時に永平寺へ体験修行に行かなければいけなかったのだが、当然の如くサボり、単位を落とした経験がある。
今回はそのリベンジとも言える。
永平寺へ続く参道をトボトボと歩く・・・。
曹洞宗の学校であったため、お寺の息子もたくさんいた。
当然、僕の友人にもたくさんの坊さんの息子がいた。
そのほとんどがとんでもない遊び人であった。
髪の毛は潮焼けでまっ茶茶、新車のソアラを乗り回し、連日連夜のマハラジャ(懐かしい・・・)通い。
付き合っている彼女も綺麗な子が多かったような気がする。
その恩恵を若干ではあるが受けた記憶もある。
その不良どもが、4回生の夏にバッサリと頭を剃り、車も女も捨て、修行への道に進んだ。
この厳しい修行道場へ・・・。
道元禅師は、「日々の生活そのものが修行である」と仰っている。
人間が生活するうえでどうしても避けられない事、浴室(お風呂)と東司(トイレ)。
ここでは私語は一切禁止されている。
トイレから出てきた隊長が開口一番、「すごく綺麗なトイレだよ♪」。
トイレの出口1m前で私語を発した隊長は失格と言える・・・。
ありがた〜い永平寺・・・。
※宗教学は2回生の時に、ギリギリの成績で単位を取得した・・・。
その3へ続く